2017-09

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子どもたちにした原発の話

 8月30日、神戸市垂水区にあるフリースクール、ふぉーらいふで原発事故について話をさせてもらいました。

 当日のテーマは「原発震災から考えさせられたこと」というものでしたが、中学生の子どももいると聞いていたのと、私の中二になる息子を連れていったこともあって、原発とその危険性についてわかりやすく伝えることもしたいと思い、資料を準備して話をしました。

 以下、どんな話をしたかの要約です。
 (このような話でよければ、手弁当で、どこにでもお伺いしてさせていただきます。特に子どもたち、若い人たちに話を聞いてほしいです。)

(1)原発がどうやって発電しているか知っていますか?

 (その日、中学生3人と若い人が数人いたのですが、一人が「核分裂」と答えたのみでした。「核分裂」についてくわしく知っている人もいなかったので)
・この宇宙のあらゆるものが原子でできていること、その内部に陽子と中性子でできた原子核があること。
・ウランの原子核を人為的に分裂させることで発生したエネルギーを利用して「お湯を沸かして」その蒸気でタービンをまわして発電するのが原発であること。
・ウランを分裂させる点では、原発も原爆もしくみが一緒であること

(2)ウランを核分裂させると非常に危険な放射性物質が大量に発生する

・福島の事故では、燃料棒の中にあった放射能のごみ、核分裂でできたセシウムや放射性ヨウ素、プルトニウムやストロンチウムなどが大量にばらまかれた。
・放射線は遠く離れれば危険が少なくなるが、体内被曝すると被害が大きくなる。プルトニウムは肺、ストロンチウムは骨、ヨウ素は甲状腺、セシウムは筋肉などとそれぞれ体の中にたまる部位があって、がんの原因になること。
・非常に高い放射線を受けると、急性障害で死亡すること。低線量でも確率的にがんの発生が高くなること。

(3)放射性物質は、とてもやっかいなもの。

・半減期の話。ヨウ素は8日で半分になるが、セシウムは30年、プルトニウムは2万5千年と、気が遠くなるほど時間のかかるものがある。今の福島でも住んでも大丈夫と言えるようになるには、何世代もの時間が必要。
(半減期30年と聞いてびっくり、2万5千年と聞いてさらにびっくり、という反応でした。)
・今回の事故で私が一番痛感したこと、それは、放射性物質は一度できてしまうと、延々と冷やして管理し続けないといけない、ということ。福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールも冷却できなくなって非常に危険だった。事故を起こしメルトダウンした1、2、3号機の核燃料も延々と冷却し続けないといけない。
・使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出してまた発電に使うという「もんじゅ」があるが、事故続きでうまくいっていない。爆発しやすく、事故の影響も原発に比べてはるかに大きく危険。残りの放射性物質もとても危険で、それをガラスに溶かして固めたキャニスターという容器の近くに20秒立つと即死すると言われている。そんなものをどこで処分するのか。
・私の親の世代から私の世代まで、大人は原発で核燃料を燃やし続けて、とてつもない量の放射性物質を作り出してしまった。そのことを本当に申し訳なく思う。一人の大人として、子どもたち、若い人たち、これから生まれてくる人たちに、心から謝りたい。そして、一人の大人としてできるだけのことをしたいと思っている。

(4)日本は地震による地殻変動によってできた島。原発を作ってはいけないところだった。

・(日本のまわりの活断層、および地球の海底の地形図を見せながら)日本列島は、プレートが4枚もぶつかり合っている場所。戦後しばらく地震があまり起きない時期が続いただけで、本来はしょっちゅうどんな場所でも地震が起こる。
・(廣瀬隆の本の日本列島の姿の変遷の図を見せながら)日本列島は、この4千万年くらいで、ぐちゃぐちゃといっていいほど姿を変えている。つい最近まで大阪も海の底だった。どんな場所でも千年に一度は活断層が動いて大地震が起こり、東南海地震のように150年に一度くらい必ず大津波が襲う場所もある。動いている原発はもちろん危険だが、使用済み核燃料や高レベル核廃棄物を埋めて処分できるような場所は日本にはない、という問題がある。10万年も放射能を出し続ける危険物が、1000年もたてば必ず地震で地表に出てきてしまう。
・なぜこんな日本で原発を作ってしまったのか、と、今さらながら思う。

(5) 放射能の影響は年齢が低いほど大きい。福島の子どもたちは、とても危険な状況に置かれている。

・(お母さん体内の受精卵や胎児の写真を見せながら)大人と違って子どもは細胞分裂がさかん。遺伝子を傷つける放射能の影響は、細胞分裂がさかんである子どもの方が深刻。とくに胎児や赤ちゃんに与える影響ははかりしれない。
・福島の放射線量の高い地域に住んでいる子どもたちのことが心配だった。放射線の影響を心配している家庭の子どもは、夏でもマスクに長袖、外で遊べない状況が続いている。短期のキャンプでも体と心にいい影響を与えることができる。それで「たこ焼きキャンプ」もやることを決意した。

(6)福島から、日本から、原発のない未来を作り出す。

・暗い話ばかりになったが、広島と長崎が核兵器廃絶のとりでになっているように、今の福島と日本は、原発に頼らない地球にしていくための大切な場所だと思う。大変なものを残してしまったが、どうかみんなも知恵と力を集めて、原発に頼らない持続可能な世界をつくっていってほしい。
・自然エネルギーは実は日本には豊富にあって、社会の仕組みがかわれば、脱原発に大きく前進できる。
・(最後に、学校の授業で使われている手回し式発電機で豆電球をつける、小さな太陽光パネルでモーターを回す実験を子どもたちとしました。こんな簡単なことで電気は起こせる。発電機のタービンさえ回せばよいのに、なぜ危険な原子力を使わなければならないのか。この発電機のハンドルをもっと安全で環境にやさしく回す方法は、人類が英知をしぼったら考えることができるのではないか、という思いをこめて。)

<参考文献>
 「世界一わかりやすい放射能の本当の話」  別冊宝島編集部 (宝島社)
 「世界一わかりやすい放射能の本当の話・完全編」  別冊宝島編集部 (宝島社)
 「原発事故 日本では?」 高木仁三郎 (岩波ブックレット)
 「原発事故…その時、あなたは!」 瀬尾健 (風媒社)
 「イミダス特別編集 日本列島・地震アトラス 活断層」(集英社)
 「原子炉時限爆弾」 広瀬隆  (ダイヤモンド社)
 「誕生の神秘」 レナルト・ニルソン (小学館)
 「原発に頼らない社会へ」 田中優 (武田ランダムハウスジャパン)

 
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